山本昌邦備忘録

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連休中に、図書館で借りて読んだ。やはり、当事者が自分の言葉で書いた資料というのはとても重要だ。読んでいても、手触りが違う。

内容は、トルシエが日本代表に就任してから日韓ワールドカップを戦うまでの内容を、山本コーチが語ったという感じ。メインは、なんてったってトルシエの奇人っぷり。ダバディが通訳するのを拒否して黙ってしまうような汚い言葉を選手に浴びせ掛けたり、一度決めたスタメンを勝手に変えたり、まあとにかくいろんなトルシエが楽しめる。

その一方で、巧みな試合前の演説、息抜きへの配慮、交流イベントなど、トルシエのやり方の良いところは良いと語っている。山本コーチとトルシエは友人らしいし、良いと思ったことは良いと書くし、悪いと思ったことは悪いと書く。妙なバイアスを感じないあたりが、山本コーチの人柄を感じさせて面白い。