ウェブ進化論

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これも成田で買った本。なんだかやたらと売れたらしい、ということで読んでみました。

以前、著者がCNETで連載していたBlogで細切れに話していた内容を、ぎゅーっと濃縮したような感じです。ウェブの存在が、どのように、どれくらい、社会を変えたのかが非常に分かりやすく書いてあり、売れたのも納得できました。

正直な話、個人的には、ビジネスにはそれほど興味が無いのですが、印象に残ったのは羽生善治の話。(以前にも書いたかもしれませんが)

「ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです。でも高速道路を走り抜けた先では大渋滞が起きています」
P.210

Webで、過去の棋譜を簡単に見られるようになったし、ネット対戦で、いくらでも対戦相手を見つけられるようになったことを、高速道路にたとえています。

今は、「知識」だけなら簡単にキャッチアップできるようになりました。「知らない」ことがあったら、検索して数十分Webを読めばたいていのことは分かります。最近では、Wikipediaをまず当たればあっさりと概要がつかめます。

もやは、「知っている」ことにそれほど価値はありません。だったら、「自分」が「何をするか、したか」ってことを尊重すべきだなぁと、Webで調べ物をしながら学生の時に思っていた、ということをこの本を読んで思い出しました。