さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学

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前々からちょっと気になっていたので、外出ついでに最寄駅そばの本屋で購入。確かに、例え話が豊富でとてもわかりやすい。かなりやわらかくできているので、つるーっと読める。

表題にもなっている、いつまでたっても潰れないさおだけ屋のほかにも、いろいろな例が登場する。地味な住宅街にあるフランス料理屋は、コース料理が15000円からとお高い価格設定で、特に人が入っているようにも見えないのになぜか潰れない。とか、素朴で共感できる疑問から入って、会計の大まかな考え方を説明していく。

内容としては、それほど豊富とは思えず、実は、一番おもしろかったのは前書き。「会計学は、いくら易しく教えようとしても難しい。難しいものは難しいんだからしょうがない。だったら、全てを書こうとせずに、基本的な考え方だけを易しく書いてみよう、という意図で書きました。」というのが、丁寧に書いてあった。

ふつう、こういうことって、あとがきに書いたりするものだと思うし、まえがきに書いたとしてもさらっと2、3ページですませたりするものだけど、ちゃんとページを割いてこの本の目的を書いているのがとても親切で良かった。要は、会計学の概要を記した本の、そのまた概要を事前に説明してくれている、という2重の概要説明で、一番の外枠から対象を把握できてとても分かりやすいのだ。

仕事でも、論文読むときはAbstract、Introduction、Resultの3つをまず読むようにしてるのだけど、やっぱり、大きな絵をまず頭に描いてから細かくしていくほうが絶対に楽。(なんか、会計学とは全く関係なくなっちゃった。)